「終活なんておやめなさい」という本を読みましたので、感想&口コミ等をご紹介します。
「終活なんておやめなさい」内容
◇著者:ひろさちや
宗教評論家
◇新書: 208ページ
◇出版社: 青春出版社 (2014/5/21)
◇内容(「BOOK」データベースより):
団塊の世代が70歳まであと3年、「終活」が定着しつつある。お墓、葬式、遺言、相続などの法律や費用面をガイドした情報はすでにあるが、欠けているのは思想面、考え方の面である。巷にある「周囲に迷惑をかけないため」をメインとした終活指南のアンチテーゼとして、仏教思想家が、知的ベースを押さえながら、自由な終活を提案する。
◇目次
第1章 遺言書は無用
・遺言書なんていらない
・親の遺言書があっても無視、無視
・「迷惑かけたくない」の嘘
第2章 葬式は無用
・「オレの葬式はオレが決める」の大間違い
・葬式は、したくなきゃしなくていい
・香典は大正期からの間違った習わし
・偲ぶ会は葬式ではない
・葬式の3つの仕事
第3章 墓、墓参りはお悩み無用
・墓、墓参りの起源
・墓参りを年中行事にする愚か
・散骨、おおいに結構
・日本の「火土葬」は単なる風習
第4章 戒名こそ無用
・ホトケとカミと鎮魂儀礼
・舞と踊り
・正月こそカミを迎える儀式
・お盆はホトケを迎える神道行事
・檀家は江戸幕府の苦肉の策
・戒名という大ペテン
・位牌は儒教の産物
・灯りも花もいらない
・日本人はケガレは何日続くと考えたか
・忌中と喪中の違い
第5章 釈迦が教える供養とは
・「霊魂は考えるな」がお釈迦様の教え
・私たちに霊魂は必要か
・逝く人の幸せを考える
・ヤマとヤミーの話
・空也上人の地蔵和讃の教え
・野口雨情の長女の死
・靖国神社とは何なのか
第6章 真の終活とは何か
・さて、では本当の終活とは何だろうか
・家族がいれば終活なんていらない
・まだいい思いをしたいのか
・死は点ではない
第7章 最後を明らめてこそ生が輝く
・自分のなかにお浄土を
・お浄土とはこういうところ
・盤珪禅師に学ぶ「助け泊まり」
・美しく死にたいという苦
・孤独死を恐れるな
・煩悩の火を弱める
・一期一会の生前葬
・世の中は役割分担でできている
「終活なんておやめなさい」感想&体験
第1章の「遺言書は無用」を読みだしたら、かなりイラッときました。
というのは著者の「終活」の前提が偏っているからです。
今、「終活」が叫ばれているのは「少子高齢化」で”将来的に死者を送る家族や子供がいない”ということが大きいと思うのですが、著者はそういう環境は全く考慮にいれず、昔ながらの大家族を前提に話を進めていきます。
ただ、位牌、仏壇、葬式、戒名、お墓等普段から私が疑問に思っていることにたいして釈迦の教えや歴史から明快にその意味、必要性を解説しているのでその点はスッキリしました。
とはいえ、人間が死ぬとどうなるのかを単に釈迦の教えのみで言い切るのはどうなのでしょうか。
この点については異論があります。
「終活なんておやめなさい」口コミ
Amazonクチコミレビューでは、5つ星のうち 3.3(18件)と低評価です。
18件中、星3つが3個、星2つが2個、星1つが4つと半分が中と下の評価です。
私とは違った観点から本書を批判するコメントばかりです。