「終活難民」という本を読みましたので、感想&口コミ等をご紹介します。
人が看取られ、弔われる「葬送」がテーマです。
「終活難民」内容
◇著者:星野 哲
朝日新聞社で学芸部記者、社会部記者、電子電波メディア本部次長、CSR推進部企画委員などを経て、現在教育企画部所属。立教大学社会デザイン研究所研究員、エンディングデザイン研究所研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
◇新書: 197ページ
◇出版社: 平凡社 (2014/2/17)
◇内容(「BOOK」データベースより):
急増する孤独死、深刻化する無縁社会…。人が看取られ、弔われるということは、もはや当然のことではなくなっている。死後を託す人がみつけられない人々を支え、他者とともに生きる「生」を取り戻すために私たちが今なすべき選択とは何か。「跡継ぎ」が不在の時代に、社会で死を受け止める道を模索する。
◇目次
はじめに
第1章 死後の安心死すt無の崩壊
1.墓と葬儀の変化
2.変化の背景となる社会の「個人化」
第2章 国家と葬送
1.国が想定する葬送の担い手
2.「ライフエンディング・ステージ」の提案
3.在宅看取りの時代へ
第3章 市民、自ら助く
1.生前契約「りすシステム」の誕生
2.そのほかの生前契約実施団体
3.意識調査からみる生前契約
4.利用者は語る
5.関係性を結ぶ
6.課題
7.自治体による「生前契約システム」
第4章 「弔われる権利」とその担い手
1.葬送の社会化と「弔われる権利」
2.「弔われる権利」という概念
3.まとめ
あとがき
「終活難民」感想&体験
本書を読んだ全体的な感想は「硬い、論文形式」という印象を受けたのですが、それもそのはず、著者は「あとがき」で”本書は、2012年度に立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科博士課程前期課程を修了した際の博士論文」「個人社会における葬送の社会化に関する考察 生前契約と弔われる権利概念の可能性」ベースに大幅に加筆・修正したものです。”と記述しています。
いつのころからか、「終活」が取りざたされるようになり、その終末を迎える為の(準備)活動の一つとして「葬儀」がありますが、本書が論じているのは主に「葬儀」(葬送)についてです。
サブタイトルに「あなたは誰に送ってもらいますか」とあるように、まさに「葬送」がテーマの本であると言えます。
その点、タイトルに「終活」とあるのは、いささか内容を現す言葉としては不親切だと言えます。
しかし、死後の事務処理を行ってくれるNPOが紹介されており、この部分は参考になりました。
ただ、NPOは社会的信用が低く、こういうことこそ、国が取り組むべき課題ではないかと感じました。
「終活難民」口コミ
Amazonクチコミレビューでは、5つ星のうち 5.0(5件)です。
終活難民: あなたは誰に送ってもらえますか (平凡社新書)