大阪府豊中市小曽根にある西福寺では、毎年11月3日に伊藤若冲の作品が一般公開される。
2023年11月3日に西福寺での伊藤若冲の襖絵(仙人掌群鶏図)などを見てきました。
当日の様子を写真付きで口コミレビューします。

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伊藤若冲とは?

伊藤若冲(1716-1800)は、”鶏の画家”の異名を持つ江戸時代の画家です。国内で伊藤若冲展、あるいは伊藤若冲の作品を出品した展覧会が開催されると、たちまち評判を呼ぶほど。

久保田米僊「伊藤若冲像」
久保田米僊「伊藤若冲像」一幅 絹本着色 明治18(1885)年 55.0×34.9cm 相国寺

伊藤若冲と西福寺の関係

伊藤若冲は、京都の中心地にある錦市場の青物問屋「升屋」の長男として生まれました。
京都で絵画活動をしていた伊藤若冲ですが、1788年(72歳)、若冲は天明の大火によって自宅を消失し、大阪へ移り住みました。

その時、若冲を支援したのが、若冲を支援した一人が薬問屋を営む吉野五運(吉野寛斎と言う説もあり)。
西福寺の有力な檀家である吉野五運が若冲に西福寺の襖絵製作の依頼をしたのではないかと考えられています。

これが、西福寺が伊藤若冲の「仙人掌群鶏図」を所有する理由ではないでしょうか?

伊藤若冲はなぜ人気?

伊藤若冲の凄さは人間技とは思えない超絶技法にあります。
そして、若冲は、絵を独学で学び、オリジナル技法も開発ししています。

若冲が開発した技法のひとつが、「升目描き」。
これは9ミリ四方のマス目をキャンバスに書き込み、その1枚1枚をタイルのように色を付ける方法です。これはまさに現在で言うところのドット絵です。
【「樹花鳥獣図屏風」左隻】静岡県立美術館所蔵
「樹花鳥獣図屏風」左隻
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伊藤若冲はなぜ人気?どんな人?

伊藤若冲の襖絵を11月3日に西福寺で見た口コミ

伊藤若冲の襖絵等を11月3日に西福寺で見た口コミをご紹介致します。
西福寺 正門

アクセス

●住所:大阪府豊中市小曽根1-6-38
●駐車場:なし(普段はありますが、伊藤若冲展の時は入場口となる為、使用できません。)
●最寄駅:阪急宝塚線服部天神駅から徒歩15分/地下鉄御堂筋線江坂駅より徒歩20分

何故、毎年11月3日に公開されるのか?

西福寺が所有するの伊藤若冲の作品を一般公開するのは、毎年11月3日。
※但し、コロナ感染拡大時期の2020年と2021年は中止。

何故、毎年11月3日なのでしょうか?
まず、年1回公開さるのは、伊藤若冲の作品を虫干しする為です。
年1回、伊藤若冲の作品を虫干しするので、せっかくなのでその日に一般公開しているということでしょう。

そして、虫干しの日が11月3日なのは、雨の日が少ないからだと考えられます。
※11月3日が雨の日は一般公開は中止

一般公開は何時から何時?

伊藤若冲の襖絵等は11月3日に西福寺で一般公開されていますが、西福寺はHPがない為、この情報は公にされているわけでありません。

西福寺とは関係のないブログ等でそれらしい記事がアップされることあります。
一般公開は11月3日(木・祝)の午前10時から午後5時までだそうです。
11月3日に小曽根にある「西福寺」で伊藤若冲の名作「群鶏図」の襖(ふすま)絵が一般公開されるみたい(11月2日の記事)

入場口

一般公開の入口は正門ではなく、裏手の駐車場になります。
駐車場の入り口や、通りには一般公開の案内看板と人が立っています。
親切です。

西福寺 伊藤若冲展 入口

込み具合

一般公開は午前10時からですが、10時前から多くの方が並んでいます。
私は10時10分前位に行きましたが、既に30~40名の方が並んでいました。

西福寺 伊藤若冲展 混み具合

10時前に開場、伊藤若冲の作品は本堂に飾られいるのですが、入ったのは10時半過ぎでした。
※本堂内の写真は不可

西福寺の境内の写真

西福寺石造宝篋印塔(さいふくじせきぞうほうきょういんとう)

西福寺石造宝篋印塔(さいふくじせきぞうほうきょういんとう)

見事な松(樹齢400年とか)

一般公開された作品

「西福寺」で一般公開された伊藤若冲の作品は以下になります。
尚、は修復の為、来年は公開されないようです。

尚、作者不明のお釈迦様の絵もありました。

仙人掌群鶏図

左右3枚ずつ展示されていました。
伊藤若冲「仙人掌群鶏図」

山水画(1790年)

若冲画の主題が花鳥・草虫でほぼ占められるなか、山水図は本図も含め数点程度と希少な作例です。

本図は台地上の描写と、断崖下の砂州に描かれた二艘の舟などから、隠者を訪ねる「訪隠図」とみられますが、背後にある門を山門と見れば、高僧を訪ねる「禅会図」に類するものと考えられるなど、本図は一般的な山水図ではなく、特異な構成によるものであるとわかります。
「伊藤若冲」山水画

野晒図(1794年)

野辺にうち捨てられた人骨が描かれており、髑髏や骨は塗り残して表しています。若冲はいくつかの髑髏を描いていますが、いずれも髑髏2つのみを描くもので、草むらの中に髑髏を描いた作例は、現在のところ本図の他に類例はなく非常に貴重です。

蓮池図

上記以外にでは「蓮池図」(1790年/国宝・重要文化財)も所蔵されているようですが、修復中の為か、この日は公開されていませんでした。

記念品

本堂の入口で記念プレートとパンフレットをもらいました。
拝観料は無料なのに太っ腹です。
協力金の箱にお金を入れました。
私は100円だったのですが、入れた時に音がせず、クッションのようなものを感じたので札を入れて入れている方が多いのかもしれません。

パンフレット

西福寺 パンフレット

記念プレート

記念品は毎年、配られているようですが、コロナ感染拡大で中止になった2020年と2021年の分もあり、頂きました。

西福寺 伊藤若冲展 記念プレート

販売

当日、伊藤若冲に関連するグッズが販売されていました。
絵葉書2枚と一筆箋とクリアファイルを購入。
※右下は記念プレート3枚
西福寺 伊藤若冲展 記念グッズ
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