福江城(石田城)は、長崎県五島市にある海に面した城郭です。本記事では、初めての訪問者でも安心して楽しめるように、アクセス方法、見どころ、スタンプ・御城印の取得場所、口コミまで網羅的に解説します。【2025年6月訪問】
福江城(石田城)とは?
福江城は長崎県五島市にある海に面した近世城郭で、幕末に建てられた西洋式の石垣と美しい天守台が特徴。続日本100名城にも認定されています。
アクセス情報(福岡・対馬・長崎から)
出発地 | 交通手段 | 所要時間 | 参考料金 |
---|---|---|---|
福岡空港 | 福岡空港→五島福江空港(飛行機) | 約45分 | 約15,000円~ |
長崎港 | 長崎港→福江港(フェリー) | 約3時間30分 | 約3,800円~ |
対馬空港 | 対馬空港→福岡→五島福江空港 | 約2時間30分(乗継) | 約20,000円~ |
登城ルート・所要時間・難易度
福江港または五島福江空港から車で約10分。城内は徒歩で20~30分ほどで一周できます。平坦で整備されており、登山装備は不要です。
見どころ
- 石垣と堀:海を防御に利用した堅牢な造り。
- 本丸跡:現在は五島高校の敷地内。
- 五島氏庭園:大名屋敷の面影を残す和風庭園。
訪問者の口コミ(出典付き)
100名城スタンプ・御城印の情報
項目 | 場所 | 詳細 |
---|---|---|
スタンプ | 五島氏庭園または五島観光歴史資料館 | 長崎県五島市池田町1番4号(五島観光歴史資料館)/Googleマップ |
御城印 | 五島市観光協会(福江港ターミナルビル内) | 長崎県五島市東浜町2-3-1/Googleマップ 価格:500円 |
福江城(石田城)跡(リアル口コミ)
アクセス
五島つばき空港からツアーバスで福江城へ向かいました。
◇住所:〒853-0007 長崎県五島市池田町1-2
◇電話:0959-72-6111(五島市役所)
◇営業時間:
◇休館日:なし
◇駐車場:あり(無料・普通車15台・大型バス不可)
※五島観光歴史資料館共通
◇アクセス:五島つばき空港から車で約8分/福江港から徒歩約10分
*参照:福江城(五島市観光サイト内)
登城ルート・駐車場
五島観光歴史資料館の駐車場を無料で利用できます。
トイレ・自販機
五島観光歴史資料館などに設置されています。
福江城 続日本100名城スタンプ
◇施設:五島観光歴史資料館
◇住所:〒853-0018 長崎県五島市池田町1−4
◇電話:0959-74-2300
◇営業時間:6月~9月 9:00~18:00(入館は17:30まで)
10月~5月 9:00~17:00(入館は16:30まで)
◇休館日:12月29日~1月3日
※メンテナンス等で臨時休館する場合あり
◇料金:一般 300円(団体240円)
小・中・高校生 100円(団体80円)
幼児無料
※団体は20人以上
※山本二三美術館との共通観覧券 一般 500円(展示会や企画展示への入館は除く)
◇駐車場:あり
◇アクセス:五島つばき空港からバスで約10分/福江港から徒歩約7分
*参照:五島観光歴史資料館
観光バスにて福江城へ
通常マイカーで来られる方は隣接する五島観光歴史資料館の駐車場に無料で停めることが出来ますが、今回ツアーの観光バスは濠端前交差点付近で私たちを降ろしてくれました。
すぐに憧れの福江城・蹴出門(けだしもん)が見えました。
こちらは搦手門(からめてもん)=裏門ですが、この門の写真がガイドブックなどではよく取り上げられます。
藩主が城内で飼っていた馬が出入りしたため蹴出門と呼ばれるらしいです。現存しているこの門や石垣や石橋に当時の人々の思いを馳せます。
丸い石が規則的に積まれた石垣は個性的で柔らかい印象。
外堀には鯉が泳いでいました。築城は嘉永2年(1849)に開始し文久3年(1863)に完成された日本最後の海城と言われています。
幕末になって築城許可が下りた背景は、相次ぐ外国船の来航に対する海防論が盛んだったため。
縄張りも海防目的の海城という性質が濃いですが、現在では城の周囲は埋め立てられ当時の姿をしのぶのは難しくなってしまいました。
蹴出門をくぐり城内へ
門をくぐって城内に入ります。
五島高校の生徒さんや先生方も毎朝この道を通われていると聞いて『羨ましい~!』と感嘆するのはお城好きあるあるです(笑)
城内には保育園もあるようです。内側左手には大きな石垣が。
ここに櫓門でもあったのでしょうか。
戦国時代のお城とは趣が違ってやはり新しい感じがします。入ってすぐの枡形に区切られた空間。
この塀の向こうは五島氏の隠居屋敷があるようです。
元々この辺りは石田の浜であったことにちなみ石田城と呼ばれていたようです。
五島氏庭園は本日はお休み。
ガイドさんいわく最近は開園されている日が少ないようです。
本来はここが続日本100名城スタンプ設置場所となっていますが、お隣の歴史資料館でも押すことができます。中を拝見出来ないのは残念ですが門の前にある大きなヤシの木を見ながら次へ進みます。
石垣に沿って内堀へ進む
大きな石垣や礎石の跡を見ながら中へ進んでいきます。
まっすぐな道?と思っているとちゃんと折れにも出会います。
苔むした石垣もまた素敵です。
この丸い石の野面積みは結構珍しいようで、静岡県にある横須賀城と似ているとのことです。
その近くの高天神城や諏訪原城には訪問したのですが、続日本100名城ではなかったため横須賀城には行ってなかった・・残念です。
ほどなく行くと文化保育園が見えました。めっちゃ現代です!
そしてその向かい側に五島高校の門があります。
本丸、内堀見学
ちなみに福江城本丸内の五島高校の住所は五島市池田町1-1、
福江城(石田城)の住所は五島市池田町1-2のようです。
高校の敷地内も途中まで見学可能らしいので静かにお邪魔させていただきます。
高校の門の内側に入りました。先程の蹴出門と様子が似ています。
この看板がある辺りまでは大丈夫ですが奥は関係者以外立ち入り禁止です。
奥は授業中なのでマナーを守って内堀の見学をさせていただきます。
先程の看板のあった奥の橋を渡った先が埋門になっているのがわかるでしょうか。
木があって見えにくいのですが本丸から橋を渡って入ってくる人を見下ろす形になっています。
戦略的入口ですね。
さっきの橋の右側にもう一本橋があった形跡があります。
草が茂っていてわかりずらいのですが、コの字型の下の石の大きさがくっきりと違う部分、ここにもう一本橋があったそうです。
確かに古地図にもこの位置に橋があったことが書いてありました。
ガイドさんの説明がなければ見落としていたところでした~さすがです。
内堀はかなり草が生い茂っていて水面が見えない程でした。ぐるりと内堀に沿って歩きます。
グラウンドや校舎と渡り廊下でつながっている建物が見えます。内堀の幅は意外と狭い!?
大手門前の橋を渡ると、渡り廊下を支えている鉄筋の向こうに台座のような石垣が見えました。
ここが天守台跡だそうです。
石垣を傷つけないように鉄筋の渡り廊下が配置されています。
ここは大手門から枡形に入ったところ。
一般の者が入れるのはギリギリここまでですね。
貴重な遺構を見ることが出来て感謝の気持ちでいっぱいです。
見学を許してくださっている関係者の皆様ありがとうございました。
外堀公園から舟入場へ
一旦高校の敷地を出て外堀公園へ向かいます。石垣がずっとつながっていますが、急に開けた場所に行き当たりました。
幅の広い外堀は古地図と照らし合わせると右(東)側はかつては海だったようです。
突き当りに水門があり舟入場が現存しています。
現在はだいぶ埋め立てられてしまっていますが海の防御のお城であるが故ですね。分かりにくいですが、奥の石垣に入口のような段差がついています。
水門の左手に観光歴史資料館が見えてきました。水門側から資料館を見た景色。外装が立派でまるでこちらがお城のようです。
綺麗に整地された区間をぐるりと回って入っていきます。
三の郭に当たる敷地に資料館が建っています。
資料館の駐車場奥まで行くとさっきと逆方向から水門と舟入場を見ることが出来ます。
この石段は危ないのかチェーンの柵がありますが横の登れる位置から下を見下ろせました。
こじんまりしていますがとても機能的で貴重な遺構だと思います。
今よりももっと潮の満ち引きで海面の高さが変わったことと思います。大きな照明器具がありましたので夜間はライトアップしているのでしょうね。
観光歴史資料館見学
入場料は添乗員さんがまとめて支払ってくださいました。
私たちは受付窓口でそれぞれのスタンプ帳に続日本100名城スタンプや記念のスタンプを押します。
そしてまずビデオ上映を拝見します。
五島の歴史や文化などがドラマ風に作られたもので結構長く感じました。
福江城に関する説明などはここではありませんでした。館内は写真NGの表示が見当たらなかったので少し撮らせていただきました。
伊能忠敬さんも五島列島に来てたのですね~五島家の家紋など、由緒正しいお品物がいくつもありました。
福江藩主の五島氏は小禄ながら城主大名の家格であったようです。
慶長19年(1614)火災で焼失するまでは江川城を居城とし、それ以降は石田陣屋を藩庁としていたとのこと。目を引く甲冑や羽織ものなど、皆状態が良く遺っています。
こちらの資料館では福江城のことだけでなく島全体の歴史や観光に関する展示が多数ありました。
中でもバラモン凧にまつわる話や、隠れキリシタン・潜伏キリシタンの違いなど今まで知らなかった話題に興味をそそられました。
もっと観光の時間がとれたら島内にある沢山の教会のいくつか回ってみたかったと思いました。
御城印を求めて福江港ターミナルへ
最初御城印はどこで売っているのかが不明でした。
ネットで調べた時は販売元は五島市観光協会と書いてありましたが具体的な場所はわからずにいました。
まあツアーだから現地に行けば買えるだろうと軽い気持ちでいましたが、最初に想定していた武家屋敷通りのふるさと館では販売していないらしいということで、観光歴史資料館でも売っていない。
その近くのてぬぐい屋さんでも売っていないけれど、この『きわわ』さんで伺った情報では福江港ターミナルビルのお土産物屋さんで売っているとのこと。このお話を頼りに福江港まで急いで行くことにしました。
御城印を希望していたのは数名でしたので私と添乗員さんだけ港のターミナルビルへ向かい、他の方たちは武家屋敷通りの散策へと向かいました。
資料館から福江港ターミナルビルまで小走りで約5分。丸い可愛らしい建物が見えてきました。
ターミナルビル入口です。建物はきれいでしたがあまりじっくり見る余裕がありませんでした。
すぐに五島市観光協会のお土産店がありました。ここで福江城と石田城の御城印をゲット。何とか無事に購入出来て助かりました。そしてその後来た道を引き返して武家屋敷通りへ行く道も私のせいで迷ってしまい余計な汗をかいてしまいましたが、最後まで付き合ってくださった添乗員さん本当にありがとうございました。2種類の御城印各500円です。
福江城から徒歩で福江武家屋敷通りに向かい、散策しました。
福江武家屋敷通り(リアル口コミ)
福江武家屋敷通りとは?
幕末に建てられた福江城(石田城)近くに、ほとんどそのままに当時のたたずまいを残している武家屋敷通りがあります。当時、
ここには、30~40石の五島藩に仕えた中級武士たちの屋敷が並んでいたといわれています。
特長的なのが武家屋敷の周りを囲んでいる石垣。
この石垣は、鬼岳などが噴火した際に流れ出た溶岩が冷え固まってできた石を利用したもので、島の成り立ちをうまく生活に活かしたものの代表例といえます
※出典:福江武家屋敷通り
アクセス
福江城跡から武家屋敷通りの入り口まで徒歩で5分程度。
◇住所:〒853-0017 長崎県五島市武家屋敷2丁目
◇電話:0959-72-6111(五島市役所)
◇営業時間:
◇休館日:なし
◇駐車場:あり
◇アクセス:五島つばき空港から車で約5分/福江港から徒歩約10分:
武家屋敷通りの入り口
交差点から少し入ったところの石垣の塀に「福江 武家屋敷通り」という看板がありました。
真っすぐの道の両側に石垣の塀
「福江 武家屋敷通り」は真っすぐの道で、両側に石垣の塀が続いています。
道は狭く車も通るので、歩行には注意が必要です。
防犯
石垣の上に丸い石がびっしり積んであるのですが、これは、防犯上のものらしいです。
キレイに積んであります。
福江 武家屋敷通りふるさと館
福江 武家屋敷通りふるさと館に到着
門構えが立派です。
福江 武家屋敷跡
福江 武家屋敷通りふるさと館がある場所は、福江 武家屋敷があった場所です。
喫茶
福江 武家屋敷通りふるさと館には、喫茶コーナーと土産品売り場がありました。
暑いのでソフトクリームを注文。自販機でチケットを買います。
お土産
小さなお土産売り場が隣接していました。
長崎県の五島は椿が有名なようで、吉永小百合さんがキャラクターの化粧品「五島の椿」のポスターと商品を販売していました。
何でもシックスバッドなどを販売するMTGの創業者が五島の出身とか。
食用の五島の椿油をお土産に買いました。
この後、福江 武家屋敷通りふるさと館近くに待機していたバスに乗車して、五島のシンボル的存在である鬼岳へ向かいました。
→クラブツーリズムの金田城・福江城ツアー体験記
まとめ
福江城(石田城)は、美しい石垣と堀、アクセスの良さ、整備された敷地が魅力。御城印やスタンプ目的の登城にも最適で、五島観光の目玉スポットとしておすすめです。
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金田城・金石城・福江城以外の長崎県の城跡・御城印・スタンプ関連記事は後日、投稿の予定です。よくある質問
Q. 福江城(石田城)へのアクセス方法は?
A. 最寄りの「五島つばき空港」から車で約8〜10分、「福江港」からは徒歩約10分で到着します。長崎港からのフェリーや福岡空港からの飛行機でもアクセス可能です。
Q. 福江城のスタンプや御城印はどこでもらえますか?
A. スタンプは「五島観光歴史資料館」または「五島氏庭園」で押せます。御城印は「福江港ターミナルビル内の五島市観光協会」で各500円で購入できます。
Q. 武家屋敷通りには駐車場がありますか?
A. はい、無料駐車場があります。また、近隣の「ふるさと館」や「資料館」の駐車場も利用可能です。
Q. 福江城の見学所要時間はどれくらい?
A. 散策のみであれば20〜30分、資料館なども含めると1時間以上かかるのがおすすめです。
Q. 福江城の本丸や天守台跡には入れますか?
A. 本丸跡は五島高校の敷地内にありますが、入口周辺の石垣や天守台跡などは見学可能です。マナーを守って散策してください。