日本100名城の鬼ノ城[岡山県]へ行ってきました。
実際に登城して分かった鬼ノ城登山の所要時間、駐車場、トイレ、登山ルートの難易度、御城印を購入できる場所、スタンプの設置場所などの口コミ情報をご紹介致します。
鬼ノ城とは?
歴史
別名:鬼城山[きのじょうざん]
山頂は標高約400m、神籠石(こうごいし)系の山城、眼下に吉備平野を見下ろす。
日本書紀などに記載がないため詳細は不明。桃太郎伝説の中に出てくる温羅(うら)が籠った城ではないかと言われている。
◇城主:不明(神話では温羅)
◇築城年:7世紀後半説が有力
◇城の特徴:古代山城(神籠石系)、版築土塁で幅約7m高さ約6mある城壁は長さ2.8kmにおよぶ。要所に高い石垣も有り堅固な造り。城内は約30ヘクタール、城門4カ所、城の内部には食料貯蔵庫や管理棟だったとされる礎石建物が7か所、その他にも焚き火跡、水汲み場、鍛冶場、土取り場などが確認されている。
アクセス
◇住所:〒719-1101 岡山県総社市奥坂、黒尾(鬼城山ビジターセンター)
◇営業時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
※登山のみは年中可
※飲料の販売機は休憩室(レストスペース)に設置しておりますが、開館時間外および休館日にはご利用になれません。
◇休業日:月曜日と年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)
※月曜日が祝日の場合は開館し、その直後の平日を休館とする。
◇電話番号:0866-99-8566
◇駐車場:有り、約70台(無料)※道幅が狭い箇所あり注意。
◇アクセス:(車のルート/最寄駅からのルート)
公式サイト
鬼ノ城の御城印
御城印はどこで買える?
※鬼ノ城の御城印は以前販売されていた時期もあったようですが残念ながら2024年9月現在は売り切れです。
(販売再開時期も不明)
鬼ノ城のスタンプ
スタンプ設置場所
鬼ノ城の100名城スタンプは鬼城山ビジターセンターで押印できます。
◇施設名:鬼城山ビジターセンター
◇住所:〒719-1105
総社市黒尾1101-2
◇営業時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
◇休業日:月曜日と年末年始(12月29日から翌年1月3日まで)
※月曜日が祝日の場合は翌日休館。
◇電話番号:0866-99-8566
◇駐車場:有り。約70台(無料)
◇アクセス:(車のルート/最寄駅からのルート)
※参照:鬼城山ビジターセンター公式サイト
(地図)
★100名城スタンプについて
スタンプは開館時のみご利用いただけます。
休館時は,ご利用いただけませんのでご注意ください。
※休館時は,総社市埋蔵文化財学習の館にて押すことができます。
鬼ノ城の登山
・鬼ノ城の登山の難易度・・・中程度
・杖・登山靴は必要?・・・登山に自信のある方は不要かもしれませんが初心者はあった方が安心です。特に靴はしっかりしたものがオススメです。
・熊鈴・・・クマが出るという情報は特にありませんがあればより良いでしょう。(マムシ注意の看板あり)
所要時間
鬼城山の山頂へはビジターセンターから徒歩で約600メートルです。
駐車場
約70台(登山口まですぐ)
※砂川公園から鬼城山ビジターセンターの駐車場までの約3㎞は、道幅が狭いので要注意。
※車幅2.1メートル、全長7メートル以内のマイクロバス・小型バス(車高の低いもの)のみ通行可能。
トイレ
ビジターセンターに有り(山頂にはありません)
登山ルート
砂川公園からビジターセンターまでの道は狭い
『鬼ノ城への道はかなり急で狭い』『すれ違うのが厳しい』・・
下調べをしているとそんな口コミが多く見つかります。
どんなに狭いのか、普通車で通れるのか、ガードレールがなくて谷底へ転がり落ちたら洒落にならん!とびくびくしながら車で向かいました。
折しもこの日は大型台風が通り過ぎてからまだ数日しかたっていない日でした。
念のためビジターセンターの公式ページや岡山市のサイトなどをチェックして通行止めなどはないことを確認しての城攻めとなりました。
確かに目安としていた砂川公園を過ぎた辺りから急に道が細くなり、これが噂の!と思いましたが幸運にも行きは対面すれ違いのクルマはなく、帰りも2台程すれ違いましたがお互いに待避所に近い方が遠慮して譲り合い、それほど苦には感じませんでした。
全部の区間ではありませんがガードレールもあるし、見通しもそこそこあります。
山間の県境などもっと険しい国道もあるので、これなら余裕があるほうだと思います。
なんたって小型のマイクロバスが通行可なのですからね。
もしどうしても自信がない方は最寄りのJR服部駅からタクシーを利用するという選択肢もあります。
広い駐車場から登山道とビジターセンターへつながる階段を上がります。
右手のビジターセンターへ先に寄ります。
入り口でパンフレットを購入(100円)、お手洗いを済ませます。
ビジターセンターの中には鬼ノ城の解説や模型が展示されていたようですが先を急ぐため割愛させていただきました。
登山道
登山道を進んでいくと草刈りをしている数人の方に出会いました。
山城にいくと思うのがこのように手入れしてくださっている方がいるということがどれだけありがたいかということです。
整備された山道は歩きやすく雑草も刈り込まれ本当に感謝です。
そして程なくして視界が開けた場所にくるとすぐ目の前に復元された西門が見えてきましたー。
これこれ!よく写真でみるこれです!以前『ブラタモリ(NHK)』でタモリさんも来られてましたw
青い空に聳え立つ鬼ノ城の特徴的な外観が私たちを誘ってくれます。下から見ると直線的な威圧感に圧倒されます。
文字なのかまじないなのか不思議な模様の盾板。復元された西門は他を寄せ付けない美しさを感じます。
そして頑丈そうな版築土塁。他に類を見ないお城です。
土塁は所々石垣を交えたりしながら長ーく続いています。日本書紀などの文献に一切載っていない謎の城鬼ノ城。この城の発見のきっかけとなったのは約50年前の1971年に起こった山火事とのこと。
近隣で起こったこの山火事のおかげで数多くの遺構が発見され研究者が発掘調査を開始。
発見当時は数多くの遺構にさぞ驚いたことと思いますが、状態がかなり良好だったため2004年に西門などの復元が完成したとのことです。
城の特集などで鬼ノ城に関して取り上げている番組は数多くありますが、関西の夕方の番組で毎週水曜日に放送されている「情報ネットten.」の『若一調査隊』というコーナーでコメンテーターの若一光司氏が解説してくださっていたのが分かりやすかったです。番組ホームページからYouTubeでご覧いただけますので興味のある方はご覧ください。この若一さんのコーナーはとってもためになるので私はほぼ毎週拝見しています。
(参考):読売テレビ「かんさい情報ネットten.『Let’sGO!若一調査隊 』2023年2月8日放送分」
西門の内側
西門をくぐって内側に来ました。
この櫓状の門の上や下で人々がどのように動き回っていたか想像を掻き立てられます。散策マップでは特に一方通行とは書いてありませんでしたが、おすすめコース通り土塁に沿って右回りに進むことにしました。西門を後ろに見て進むと足元には石畳?古代からの敷石の跡が残っているなんて凄いです!多少歩きにくくでこぼこしていますが良く残っていたものだと感心します。道なりに進んでいくと小さな祠?のような石で作った枠のようなものが数カ所見られます。
中には誰が置いたか数個の石が積まれているようです。他にも数カ所に大きな石など人工的に置かれたであろう物が見られます。
そしてなにやらまた人工物を発見と思ったら南門跡にやってまいりました。
南門跡もきれいに復元されていました。こちらからも見晴らしが良いです。当時の人々の生活がどのようなものだったかは見当が付きませんが、こんな山の上に大きな城(生活空間)を築き上げることが出来るのはそれなりの財力と相当数の人員確保ができないと成り立たないと思います。
土木工事の技術や建築の技術、+生活に必要な水と食料の確保。険しい山の上では苦労も多かったことでしょう。そして温羅の一族は製鉄の技術を持っていて鍛冶場などの設備を整えていたようです。
そしてこの当時からあったかはわかりませんが巨岩に直接掘られた観音様・岩切観音が有り、ひっそりと手を合わせました。人々の心のよりどころにもなっていたかもしれません。
東門跡
東門跡も展望良好です。眼下にゴルフ場もはっきり見えます。この辺りから急に下り始めます。階段もきれいに整備されていて歩きやすいです。ここで杖や靴が威力を発揮します。道はアップダウンを繰り返して結構きつめのはずでしたが麓の暑さより爽やかでした。
水分摂るなどこまめに休憩しつつ景色を楽しみながら歩くことが出来ました。
それに古代の山らしく住んでいる昆虫も巨大でした。
特に回遊していたオニヤンマに遭遇しましたがかなり大きかったです。
後でパンフレットを見て気が付きましたが日本最大とかwww
壮大な自然の中でガッツリ成長したのでしょうねー
手を目一杯伸ばしても足りないくらい(350ml缶超えのサイズ)!かなりの大きさでした。
やっと北門まで来ました。私たちは尾根伝いにぐるりと一周しましたが地図には林間コースも書いてありました。
私は詳しくはないのですが、ここにしかない珍しい植物もあるようですのでそれを目当てなのか別ルートのハイキングコースを歩いているグループもいらっしゃいました。道端には「火事注意!」の看板が沢山と「マムシ注意!」の看板。
蛇は見かけませんでしたが大きめのトカゲはいました。
そして姿は確認できませんでしたが数種類のセミの声と鳥の声が道すがら楽しませてくれました。
ごみは各自持ち帰り、マナーを守って登山を楽しみたいですね。
角楼
ぐるりと一周歩いて最初の西門近くまで戻ってきました。展望台があるわーと思って上がって西門を眺めているとここは角楼という隅櫓のような役割をしていたと知ってまたまた驚きです。
城壁で囲むだけでなくこの頃から防御施設としても考えられていたなんてすごいですね。
道は途中大きな根が出っ張っている所や岩がむき出しの場所もありましたがほとんどが歩きやすく、アップダウンがきつい所が数カ所ありましたがマイペースで歩いて心地よい疲労感で済みました。
1時間半~2時間弱の散策、見どころ満載の鬼ノ城、楽しかったです!
吉備津神社
この後、鬼ノ城の伝説の元(?)となった温羅伝説のある吉備津神社へ立ち寄りました。
(※以下神社に興味のない方は読み飛ばしてください)訪問時は一部改装工事中でした。入口には矢置き岩なるものがあり。
急な階段を上がって行きます。立派な門の奥にも階段が(この階段は下りの方が怖いですw)登り切ったところに拝殿があり、その奥に本殿がありました。国宝です。珍しい形の本殿は吉備津造と名付けられ唯一この神社のみの形式のようです。
とてもきれいですね。この回廊の先に鳴釜神事を行う御竈殿があります。温羅の首が釜の下に埋められていて吉凶を占ってくれるそうです。御朱印もいただきました。他に鳴釜神事の御朱印などもありました。これは備中高松城跡資料館で頂いた冊子です。吉備津彦と温羅のお話が分かりやすく絵本形式で載っています。吉備津神社のホームページでも鬼退治神話がゆかりの載っていますがこの本を読むと温羅がちょっと可愛そうに感じました。近隣には『吉備津彦神社』など桃太郎伝説ゆかりの神社が点在しています。お時間のある方は立ち寄られてみてはいかがでしょうか。お土産は”きびだんご”だけでなく”大手まんぢゅう”も買いたいですね。
アクセス
◇住所:〒701-1341 岡山県岡山市北区吉備津931
◇営業時間:開門5時 閉門18時です。その間は自由に参拝ができます。
御祈祷・御朱印の受付時間は、9時ごろから14時30分まで。
◇休業日:無休
◇電話番号:086-287-4111
◇駐車場:有り、無料(レストハウス隣接)
◇アクセス:(車のルート/最寄駅からのルート)
鬼ノ城周辺ランチ・近隣の城郭等
ランチ
遅めのお昼を食べるため神社の手前にある「お食事処 桃太郎」さんに立ち寄りました。
【牛丼セット 1000円】
お肉は厚めでボリューミーです。味も濃すぎず丁度いいです。食後にきびだんごソフトも食べたかったですがお腹がいっぱいになったのでやめておきました。名物桃太郎そば(うどん)もありました。